とことこ保育

人生で間違いなく大切な乳幼児期

専門性+行動+ノーフィルターから得た信頼感。


f:id:mekabu6256:20200509145425j:image

f:id:mekabu6256:20200509145421j:image


先週はあおむしとおとしぶみに出会いました。家で過ごす時間が格段に増え、自分の住む地域の良さを再発見する良い機会をもらっているように思う。野菜の無人販売所、ワニガメを飼育する作業場、おたまじゃくしやタニシの生息域、意外と近くに住んでいた友人との再会。普段は寝て、起きて帰ってくるだけの場所だったけど、家の使い方がアップデートされてるぞ〜。

 

 ----------------------------

 

今、Couseraというサイトで大学の公開授業を受けている。授業といってもライブ配信をされているものではなく、ビデオや読み物を自習形式で進め、受講生同士で意見や質問を出し合い個々のペースで進めていくものだ。MOOC(Massive Open Online Course)と呼ばれていて、インターネットさえあれば(.....ここね)誰でもどこでも教育の機会を得られる環境を作ることを目的に作られている。

 

私は、大学の授業に備えてAcademic Writing at Universityというコースと、今月に入りYale大学のThe science of well-beingというコースも取り始めた。

 

2つ目のThe Science of well-beingがすごく面白くて、より良くハッピーに生きるためのヒントを心理学のプロフェッショナルが教えてくれる。これだけ聞くとすごく怪しげだけど、もとはPsychology and the Good Lifeという名前でYale大学で一番人気になった授業。そう聞くと信憑性ある?

www.businessinsider.com

 

 

この授業を受け始めて、心理学って面白いなぁ...という発見があったほかにもうひとつ感じた面白い発見が「この人が言うから信じられるな」と感じている自分がいること。

 

溢れんばかりの情報に毎日曝され、正しい情報かどうか疑ってかかることが多くなる中、なぜ自分はこの人が語ることをスーッと受け入れられたのか考えてみると、彼女が専門家であるという事実の他にも何かありそう。

 

それは専門性+行動+ノーフィルターではないかと考えている。

 

行動は、新型コロナウイルスが蔓延し始めて彼女がアップしたQ&A動画。

www.facebook.com

それまでサイトに掲載されていたThe Science of well-beingの授業に関するコンテンツに追加で、新型コロナウイルスにより出てきた様々な不安・心配事について心理学の面からQ&A形式で応えてくれる動画を盛り込んでいた。どんな質問に答えているのか、リスト化してくれるところも良。

 

  • 普段と異なる状況下で過ごす子どもたちのサポートについて

  • ストレスが増える中で良い睡眠をとるには

  • もし親しい人が陽性の診断を受けたら

  • 日々更新されるニュースとの良い付き合い方は? などなど

LIVE配信されていた動画でリアルタイムで送られてくる質問にひとつひとつ答えていく姿を見て、専門家という立場で必要なタイミングで、必要な人に、必要なもの(情報)を届けようとする姿勢にいつの間にかこの先生が言うから信じられると信頼感を抱いている自分がいた。専門性を生かして、こうした場面・状況に合わせた行動を実現している彼女の姿勢から大きなインパクトを受けた。

 

もうひとつの理由、ノーフィルターはニュース番組、雑誌の特集、運営元が分からないサイトのようなメディアを介した発信ではないという事。Couseraで授業を公開している心理学者がCouseraのFacebookアカウントページ上で相談に応える。情報発信者と情報受信者の間がシンプル。ちょうどこの記事を書き進めているときにこんな記事がSNS上で回ってきた。

 

teamwada.net

 

間にフィルターを挟むと本質が見えづらくなることは、お金に関する勉強会を受けたときにも感じたし、最近種子法に関するムービーや書籍を見た時も、地域の中でその土地に適した種子を直接的に交換してやりとりしていた時代と比べ、商業農業が入ってきた後の種子をめぐるやりとりの複雑さは、見えないから気づきにくいけど、私が日々口にする食材も野菜や果物の色や形では分からない様々な物が含まれてる事実をビジュアル化してくれた。Simple is BESTとは、よく言ったものでシンプルとは単純なようで、すごく絡まりの深いものだなと思う。

 

「専門性+行動+ノーフィルター」から感じる気づきは個人的に多かった。ただ、フィルターは保護の役割もあるので、信頼のおけるフィルターと巡り合えればそれはひとつ情報を活用する方法なのかもしれない。

 

私がCouseraで授業を受ける彼女が心理学の専門家なのと同じように、私が持つ保育士資格も専門性があると認められた国家資格であり、職業に就き続ける責任とそれに伴うアクションに対する責任は頭の隅に常に置いておくべきことだと改めて思った。星の数ほどあるブログの中のひとつをこうして書き進める私にもアクションに対する責任はあるし、これまでアップした記事を一番見なくていけない読者は私自身だなと感じたりする。

 

でも、保育について話すとき保育士の専門性とかいう言葉が引っかかるのは、そのボヤッと感からかな。専門家はそもそもプロと何が違うのか。エキスパートとスペシャリストは?玄人と素人?現時点で更新の必要がない保育士資格は、専門家になる場合もあれば、ただのベテランになる可能性だって潜んでるわけだ。

 

......こりゃまだ長くなりそうな話題(笑)こういうことをゆるく話したいなぁ。

 

【お知らせ】サイトを新しく公開しました。

 

あっという間に5月。4月あったっけな?という印象。今日はサクッと最近リニューアルしたサイトについて話します。

 

本来であればカナダへ渡航後に公開をしようと考えていたサイト。それぞれが現在置かれている状況から想像する通り延期になり、

hoikutogether.hatenablog.com

 

hoikutogether.hatenablog.com

 

このサイトの公開時期も伸ばそうと考えていたが、少しずつ更新するに連れて「せっかくできているんだから、これを私だけが見れる状態にしておくのはもったいない!」という気持ちが大きくなり、公開することにしました

 

f:id:mekabu6256:20200503171346j:plain

https://www.colorful-experience-forchildren.com/

 

THE シンプル。サイトの名前は去年まで屋号として使っていた Colorful

 Experience for Childrenそのまま。前回まではベビーシッター業の窓口としての役割も担っていたためゴチャゴチャだったけど、今回はポートフォリオ的な?内容。

 

今までのプロフィールやお絵かきのほか、地道に書き溜めてた自作のプリントPDFを無料公開中。このサイトに公開しているプリントに決まった使い方や遊び方はない。どんなふうに進めていくのか、どんな展開になるのか、子どもたちを見守る時間の手助けになればと想い作成したので 「こうやってやるんだってー」とルールをフォローしたりする必要もなし。子どもと子ども、子どもと大人、大人と大人、楽しい時間を過ごす手助けになれれば幸いです。

※教育現場・プライベート以外の目的での使用は固くお断わり致します。

 

 

実際のところ、まだ数パターンしかアップしていないが.....。順次更新していくので、気が向いた時に覗いてくれると嬉しい。

 

さて。留学予定のカナダ・オンタリオ州の状況だが先日、経済活動の再スタートに向けた指針が発表された。

globalnews.ca

 

まだ9月に入学できる確率は50:50もしくはそれ以下だと考えているが、少しでも世界の状況が上向いてくれることを願うばかり。

 

EdcampRL(Remote Learning)に参加してみた。

f:id:mekabu6256:20200429212729j:image

 

一昨日は散歩に出かけた裏山で久しぶりにおたまじゃくしを見つけて興奮を隠せなかった。なぜだか嬉しかった。

 

自然の中をてくてく歩くだけでも、最後につつじの蜜を吸ったのはいつだろう。貧乏草の名前はなんだっけ(ヒメジオン)。サツキとつつじの違いは。と、いろんな疑問が浮かんでくる。それが心地よくて、自分の住み家のことを知る機会をもらえたようで充実している。

 

さて、先週の月曜日から始まったEdcampRL。Twitter上でのFeed backを終え無事終了となった。今回は個人的に感じたリモートで行うEdcampについて、そしてEdampRLで先生たちがおすすめしていたオンラインツールについて書いていこうと思う。

 

 

----------------------------

Edcampってなんだ?EdcampRLって何のこと?という方は、前回の記事を振り返っていただきたい。

hoikutogether.hatenablog.com

 

EcampRLに参加して感じたメリット

見るだけでも参加できるよ

主催者からのメールによると1200名に近い参加者があったようだ。ビデオを投稿して自分の意見や疑問を投げかける方もいれば、ディスカッションが繰り広げられる場を見て・聞いて参加している方もいて。顔を出す人もいれば出さずに参加もできるから、その点については対面よりも自分に合ったスタンスで参加しやすいのかと感じた。今は積極的に発言をしますが、正直、初めてEdcampに参加した時しゃべらなくてはいけない場所だと気負いをして委縮した自分なので、そういう選択肢があることは嬉しいポイントだなと感じた。

 学びの機会は7/24!

他に感じたメリットとしては、24時間参加可能であること。たとえ時差があってもビデオは24時間Flipgrid上で閲覧可能になっているため一日に何度もアクセス可能、ビデオを見返すこともできるので、参加者のアイデアや考えを繰り返し見て、振り返ったり、他の参加者から得た気づきを繋げるためには有効であると感じた。Edcampのポリシーのひとつである"教育者の学びの場を、つくり、広げていく"という意味では、国や地域の垣根を越えて集うことができるので、開催方法のひとつの選択肢として良い実践例を体験できた。

 気になったら全部

対面のEdcampだと、基本的に複数のトピックの中からひとつを選び参加し、同じ時間の他のトピックについては最後のフィードバックでまとめを聞く形になるがオンラインの場合、すべてのトピックに参加可能。ひとつの話題についてどれくらい踏み込んで教育者の意見を聞いたり、発言するのかも自分で塩加減を選べる。

 

EcampRLに参加して感じたデメリット

デメリット、というよりは、これは対面の方が良いのかもしれない、もしオンラインでEdcampをやるならこうしたい(して欲しい)と感じた点。

授業参観のようなスタンスも

参加者が1000人超えているのに対し、自己紹介のビデオ数や各トピックのビデオ数が少なく閲覧組が圧倒的に多いことが見て取れる。参加人数と発言の数に大きな隔たりが。それは前項で記した様々なスタンスで参加できることの裏返しであり、少人数で対面で意見を言い合う場と異なり、保育参観や授業参観のような一歩引いた第三者的な立場で参加するいわゆるオーディエンスが増えた印象。実際にカンバセーションを主体的に行う参加者が増えたことで1000人を超えたわけではないのかなと一人考えている。

 

正直、私自身も参加をしてみてあまりの規模の大きさに発言をして参加するより、見る側に徹することになった。前項で、

"教育者の学びの場を、つくり、広げていく"という意味では、国や地域の垣根を越えて集うことができるので、開催方法のひとつの選択肢として良い実践例

 と書いたが、このような場があることにメリットを感じると同時に、受動的参加になってしまう事実は否めないなと感じた次第。

f:id:mekabu6256:20200429204803j:plain

 

追いつけません.....

もうひとつはビデオ数の多さ。今回、参加者の中には投稿したビデオにコメントを貼り付け自分の職業やビデオの中で話している質問・内容を分かりやすく示している方もいたが、その情報がないと、ランダムにビデオ再生することになり、それがかなり労力を費やした。

例えばGoogle tools for remote leaning(リモートラニングで利用しているGoogleツールについて)というトピックで話し合ったグループでは、Google classroom・Google jamboard・Google keepなどなど.....。それぞれがクラスやリモートラーニングで利用しているGoogleサービスについて話していたが、事前情報はビデオを開くまで分からない場合が多かった。もしあなたがGoogle jamboardについての意見や情報を収集したい場合、ランダムに投稿されたビデオを当たっていくしかない。Google jamboardに関するビデオがあるかどうかも分からないのだ。

もしFlipgridを利用して規模の大きいイベントを行う場合は、ビデオのコメントにビデオ内容や関連するキーワードを入力しておくことをルールとして設けたいところである。

 

 

先生たちがおすすめしていたサイト

そんな良し悪しを経験として学ばせてくれたEdcampRLだが、新しく得た情報や初めて知ったアプリケーションがあった。ここでEdcampRLに参加していた先生たちが勧めていたサイトをいくつか紹介する。が、思っていた以上に内容が膨大なので、今回はその中にひとつKahoot!について。その他についてはのち程触れようと思う。

 

 Kahoot! とは、2~4択のクイズ問題を作れるサイトで、個人やグループで参加可能。学生に向けて授業の中に取り入れている他、企業がアイスブレイクのアクティビティとして活用している場面もあるようだ。登録・クイズ作成のプロセスは日本語に対応していないが、クイズの問題は日本語で作成できる。

www.youtube.com

 

EdcampRLに参加していた先生は、授業内容の振り返りをする時や遠足の行き先を決める時、理科の実験結果を予想し合う時にこのKahoot!を利用し、大型スクリーンでリアルタイムに結果をシェアするのだそう。クイズの個人戦、グループ戦を行うこともできる。 

Kahoot!は、自分でカスタマイズしたクイズを作成できる他、スポンサーとなっている企業とのタイアップで作成したクイズも提供していて、今年75周年を迎えた国連(UN)の特別クイズの他、Disney Youth ProgramNational Geographicコロンビア大学などなど。ハロウィンやクリスマスといった行事に関するクイズもあり、様々な分野をクイズ形式で学ぶことができる。今の状況に合わせてCOVID-19に関するクイズも用意されていた。

f:id:mekabu6256:20200428220852j:plain

 

基本的に無料で利用可能。新型コロナウイルスで学校閉鎖が余儀なくされたことを受け3月10日からは、教育者一人につき $6/月 だったプレミアムプランも無料で提供している。(2020/4/27 現在)

 

どんなものなのか、視覚的に捉えた方が分かりやすいと思うので試しに、Disney Youth Programのクイズをやってみた。 字幕や音声による説明は一切ないが、少しでも雰囲気が伝わりますように。クイズ出題→回答→答え合わせの流れは繰り返しになるので1分過ぎまで見ていただければ十分。

https://youtu.be/y_hxy3W7SQwyoutu.be

 

最後に。このKahoot!を小学2年生とPreK(4-5歳児)のクラスで利用している様子を収めたビデオを見つけたのでシェアする。他の実践ビデオを見ると、子どもたちにクイズを提供し、クラスを歩いてタブレットの様子を見て回るスタイルで進行する先生もいる中で、小学2年生クラスの先生はひとつひとつのクイズに対して補足を入れながら進めている。

www.youtube.com

 

www.youtube.com

 

「EdcampRLに参加して」は次回も続きます。。。

【Edcamp】Edcampにオンライン参加しています。

先日、久しぶりにEdcampのサイトを開いて見つけたEdcamp(online)。これは面白そうと早速registerして参加してみました。

 

この後に説明していますが、このEdcampは一週間かけてオンラインで行われ今現在開催中(4/20-4/25)です!興味のある方は今からでも参加可能なのでぜひ。

Register Here! Edcamp Remote Learning

 

 

---------------------------------------

Edcamp とは

教育関係者が集まりトピックを出し合い、ざっくばらんに意見をシェアする場所。教育者というと小中高の先生や保育士・幼稚園教諭を思い浮かべがちだが、過去に私が参加したEdcampには、先生の考えを聞いてみたい保護者や教育サービス会社に勤務する方、保育園の設計をしている方等、本当に様々な分野から教育にアプローチする方々が集っていた。

 

自分が所属する団体の中で話すのとは異なり、共通するのは「教育に携わっている」ということだけ。何年勤めているとか、どんな設備が整っているとか、1クラスの子どもの人数だとか、そういう前提なしにランダムに出てくるアイデアや実践から学ぶことが多い場だと感じている。

 

youtu.be

f:id:mekabu6256:20200421172617j:plain

 

世界各国で行われており、自分は国内の他オハイオ州で行われたEdcampに参加してきた。詳しくはEdcamp japanのサイトをチェック。

 

hoikutogether.hatenablog.com

 

EdcampRL!

今回のEdcampはRLと名が付く。Remote Learnig(リモートラーニング)だ。通常Edcampは一日で完結するイベントなのだが、今回のEdcampRL はオンラインということで月曜日~金曜日まで一週間かけて行うユニークな開催の仕方になっている。

 

そして、このEdcampRLに参加する上で使用するアプリは下記の3つ。

Padlet

Flipgrid

Googleスライド

 

自身もGoogleスライド以外は初めて耳にするものだった。Padletは事前にEdcampで話し合いたいトピックをシェアする目的で利用。Flipgridは実際にEdcampが開催されいるプラットフォーム。GoogleスライドはSession Boardと呼ばれるディスカッションする内容がまとめられたドキュメントが載っている。

 

オンラインEdcamp初日

現地時間で開催初日になると、事前に登録していた人のところへFlipgrid内の専用ページにログインするためのURLとパスワードが送られてきた。必要事項に入力すると、

f:id:mekabu6256:20200422195930j:plain

 

EdcampRLのメインページが出現。『Introduce Yourself!』ということでまずは参加者の方々が30秒~1分程の短いビデオで自己紹介。それぞれの自己紹介は個別閲覧・ランダム再生でも見ることができる。

f:id:mekabu6256:20200422214403j:plain



その後は、Padletで挙がったテーマから主催者が選んだ19個のテーマについて、短いビデオを通して疑問や相談を投げかけたり、アイデアを募集したり、参加者のビデオにリプライをしながら一週間かけてオンラインの場でじっくりと議論を進めていく。

 

f:id:mekabu6256:20200422220757j:plain

テーマの一部はこんな感じ。

 

今回は、今こんなの開催されてるよーという話をしたかった気持ちが大きく、概要だけパパっとまとめてアップしました。もし興味がある方がいたら面白いのでぜひ参加してほしい。私も彼らの話していることがすべて理解できるわけではないので、ビデオをスロー再生にしたり、繰り返し聞きなおして、理解できなかったら「次っ!」と気持ちを切り替えている。

 

現場の先生たちが実際に利用している資料等のURLを貼って紹介してくれたり、教育や子どもについて話す時はこんな単語を使うのかぁと英語学習の面で気づきがあったり、リモートラーニングという言葉が引っかからずともすごく刺激のある場だと思う。

 

今まで参加した対面のEdcampと比べてとか言われると思うところはたくさんあるので、参加してみて......はまた次回記録していく。

 

今週は一日1回チェックして楽しんでます!

 

入学予定だったカナダのカレッジから新しい情報が届いた。

 

先週末から早くも自主隔離生活に対する慣れがでてきた。

 

それまでは6時半までには起きて活動をし始め、仕事をしていた時と同じようなサイクルを保っていたが、昨日・今日は8時起床で運動も簡略化。良い習慣を慣らすことはとても良いことだけど、まだまだという謙虚な気持ちも忘れないようにしないと、良くなるか悪くなるかは自分次第だぞと。仕切りなおすぞー。

 

 

-----------------------------------------

これまでの流れ

さて。日々更新される新型コロナウイルスの情報に踊らされ、気持ちの居場所がコロコロ変わる間にも延期になったカレッジの情報が更新されていた。

 

今までの流れはこちらの記事でチェック。2020年5月からカナダのSeneca collegeへ留学予定だったが、新型コロナウイルスの影響を受けSummerセメスターは中止に。実際には、いくつかの学部がオンライン授業で5月からも引き続き行われるが、私が入学するECE(Early Child Education)のコースは子どものいる環境に出向いて行う実習がプログラムの大きな割合を占めていることからオンラインで授業を行うことが難しく中止という運びとなった。今は無職で日本待機中の自分です。

 

hoikutogether.hatenablog.com

 

正式に次のセメスターに移動

先日突然「Congraturations!!」と、数か月前に見たことがある文面のメールが送られてきて思わず開こうかどうか躊躇する。おそらくカレッジの入学許可書だ。だが、入学時期がズレたにしろ入学許可書はすでにもらっているし、事前にカレッジから連絡をもらっていないので疑いの気持ちしか起きない。新型コロナウイルスの混乱に乗じた悪質なメールか.....もしくは、他のapplicantに送る予定だったメールの誤送か.....。

 

疑いながらメールを開いてみると、そこには間違えなく私の名前が。よーく読んで、去年送られてきた入学許可書と見比べてみると。あった。違うところ。

 

プログラムの開始日が2020年5月から2020年9月に変更されていた。どうやら正式に9月からのセメスターにspotが移動されたようだ。他のファイルに目を通すと、既に支払っているtuitionも次回のセメスターに移されたことがきちんと書いてあり、ひとまず安心した。

 

f:id:mekabu6256:20200420152203j:plain

 

違うところは他にも.....。

送られてきた新しい入学許可書と古いものに目を通して見比べて行くと、入学予定日・入学許可書の有効期限の他に明らかに違う点がひとつあった。 

 

tuition(授業料)だ。

f:id:mekabu6256:20200420152230j:plain

↑5月分の入学許可書   ↓9月分の入学許可書

f:id:mekabu6256:20200420152409j:plain

『Estimated Tuition Fee for Two Semesters』を見ると違いに気付くと思う。最初に受け取った5月入学分のtuitionは $14733.49/年。新しく届いた9月分のtuitionは $15420.82/年。$687.33の差があり、入学時期がひとつ違うだけで約5% tuitionが値上がっている。10万の位の数字が増えるとビジュアルで受けるインパクトはデカいよ。。。

 

調べてみると、これはSeneca collegeに限らずカナダ全体で言えることのようだ。

uwimprint.ca

 

記事によると、2019/2020年 International studentsが払ったtuitionの平均は $17,744/年 で4.4%上がっている。大学生にあたるInternational undergraduate studentsは7.6%上昇で平均して$29,714/年 を請求されるというから目が飛び出しそうになる。

 

こちらはオンタリオ州についての記事。

www.cbc.ca

"I was shocked to see, on average, international students pay about four times more in tuition than domestic students," said Daniel Je, a content editor at OneClass.

「留学生がカナダ人学生に比べて平均して4倍以上の授業料を払っていることはとても衝撃的だった。」と、OneClassのDaniel Jeは話す。

払う側が一番ショックだわ!と思わず声が出そうになった。

 

大学側は留学生の授業料に収入面での依存があり、このままの状態が続けば10年の間に留学生を受け入れるために国内の学生枠が縮小される可能性もあると。しかし、自分の学びたい分野を学びたい環境で享受するには、支払う以外の選択肢がないのが実際であることがもどかしい。

 

すっかり忘れていた夏休みの存在

そして、ここに来てもうひとつ予定外のことが立ちはだかる。

 

9月にセメスターを再スタートできる見込みが立ったので、まだ不確定ではあるが航空券検索サイトもチェックしてみた。入国後~授業初日までに現地で申請すべき書類もあるため7月中旬~8月初旬の間で航空券検索をしてみて、またまた数字を疑った。とりあえず疑ってみる性格。

 

f:id:mekabu6256:20200420145432j:plain

https://www.skyscanner.jp/

※筆者は、飛行機の乗り換えをして本人は台湾にいるのに、荷物はフランスに到着するlost luggageを経験したので直行便のみの検索結果になります。

 

↑この時期の平均価格が16万円、8月になると19~20万円が相場となっていた。ちなみに当初予定していた3月29日の航空券チケットは10万円台。

 

よく考えたら、この時期はすでに夏休みモード。そりゃ航空券の値段も上がるわけだ。しかし、この状況でも夏休みは夏休みなのか.....。以前、航空券の価格変動について調べ、機体の種類、座席数、ルートの需要、など、航空券の価格を決める要素は他にも色々とあると旅行会社で働く友人から聞いたが、今後価格が変わっていく見込みがあるのか。自分が持ち合わせる知識では読めないところだ。

 

きたる未来により備えよ!

ここに来て再度金銭面の問題が浮き彫りになる。いろいろギリギリなもので。現時点で払ったtuitionは1セメスター分のみ。2年目にはtuitionが値上がる可能性があり且つカナダに辿り着くための航空券代も当初の予定よりもかさむことが有力。現地ではlaid off(解雇)された人も多いようなので、働くことも難しいと思っておいた方がよいかもしれない。

 

 3月末で前職を退職してから、働くならやっぱり子どもと過ごす環境身を置きたいと考えていたが、5月~8月までの短期間で雇ってくれるところは数える程、且つ緊急事態宣言で学生アルバイトも職を失い、内定取り消しが出ている現状。10万円が支給になるし、ひとまず状況を見て可能であれば......くらいに考えていたが、焦る気持ちが高まってきたのが正直なところだ。ただこの状況でわざわざ曝されに行くのか.....。

 

話し相手がいてくれることが本当にありがたい。しっかりとカレッジのキャンパスに足を踏み入れるまで悩みは尽きなさそうだ。

ジョンズ・ホプキンズ大学って最近よく聞くね。

 

新型コロナウイルスが蔓延し始めた頃から、よく耳にするようになった『ジョンズ・ホプキンズ大学』という名前。テレビやネット、ラジオ等あらゆるメディアで「ジョンズ・ホプキンズ大学が発表した世界の感染者数は.....」「」ジョンズ・ホプキンズ大学によると.....」

 

その印象を強くした極めつけがこのマップだった。

f:id:mekabu6256:20200416171939j:plain

https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6

 

世界の動きをこのダッシュボード上で確認できるだけでなく、地図の種類を変えられたり、国・地域まで絞り込んで調べることができる。まだ開発途中で数回改訂が行われているし、利用規模=信頼性・確実性ではないことを踏まえつつも、この情報量は圧巻!であった。

 

そんな世界中のCOVID-19に関する情報を収集・発信するジョンズ・ホプキンズ大学。どんだけすごい大学なんだろうと思って調べてみると、考えていた以上に興味深かった。

 

 

 --------------------------------------

 

ジョンズ・ホプキンズ大学とは

メリーランド州ボルチモアに本部を置くアメリカ合衆国私立大学1876年に設置された。世界屈指の医学部を有するアメリカ最難関大学の一つであり、脳神経外科学心臓外科学小児科学児童精神医学などの学問を生み出した。附属のジョンズ・ホプキンズ病院は世界で最も優れた病院の一つとして認知されている。また世界最古の公衆衛生大学院を有し、US Newsの格付けが開始されて以来ランキング1位を保っている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%97%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BA%E5%A4%A7%E5%AD%A6

 

100年以上の歴史を持つ大学とな。名前の響きからスティーブン・ホーキング氏と関連があるものかと思い込んでいた程まったく無知な自分だが(すみません.....)、

歴代ノーベル賞受賞者は36名以上。2019年ノーベル医学賞・生理学賞ともに貴学の教授らが受賞

脳神経外科、心臓外科学、小児科学、児童精神医学などの学問を生み出した大学

と聞いたただけで、素人目にも100年以上の歴史の中で研究活動に貢献してきた名門大学であることは安易に想像できた。日本人では5千円札の肖像画にもなった新渡戸稲造さんも留学していた大学であり、私の中では日清戦争よりも前に国際結婚をした方という印象が強くあったが、その出会いの前にはこの名門大学への留学があったようだ。

 

公衆衛生大学院

このジョンズ・ホプキンズ大学は統計学・細胞生物学・看護学etc...様々な学部を抱えているが、中でも有名なのが医学・公衆衛生の分野。1983年から開始された全米大学ランキングで長年にわたり1位の座をキープし続けているというから、今回新型コロナウイルスの研究で大きな役割を果たしている理由が分かる。

 

アメリカの医学研究拠点であるアメリ国立衛生研究所(NIH)の予算約25%を獲得して研究をしていると言うからまたビックリ。この新型コロナウイルス蔓延の最中、トランプ政権は同研究所に充てる予算をカットする予算案を出していて批判する記事をチラチラと見かけるが、これまでの同研究所の功績を海を渡り、享受していると思うとなんとも複雑な気持ちになる。

 

県内ゼロは同大学の影響も?

さて。そんなジョンズ・ホプキンズ大学だが新渡戸稲造以外にも、今私たちがメディアで見かける中に同大学を修了された方がいらっしゃった。

それは、岩手県知事の達増拓也さんだ。

 

尊敬する人物も新渡戸稲造さんとな。

岩手県と言えば 4月16日現在、唯一新型コロナウイルス感染者が確認されていない県。ご本人が公衆衛生学を専攻していたわけではないにせよ、同大学への留学経験が知事の収集する情報ソースの多様さ(英語もできるしわけだし)、卒業校が発信する情報への親和性みたいなものが、県の現状に繋がっていたら.....なんて想像が沸く。

※誤解のないように再度。達増さんはジョンズ・ホプキンズ大学院を修了されているが公衆衛生学を専攻していたわけではなく、あくまで個人レベルもゆるい推測であることをご承知おきください。

 

 

図書館も素晴らしい

ちなみに同大学の図書館「ジョージ・ピーボディ図書館」は美しい図書館としても書籍やサイトで紹介されていて、ここで結婚式やパーティもできるというから驚き!映画「セックス・アンド・ザ・シティ」の主人公のキャリーがニューヨークの公立図書館で結婚式するみたいに。

f:id:mekabu6256:20200416201319j:plain

 

すぐに成果がでないからこそ

2019年に発表されたOECD(経済協力開発機構)の報告で、加盟国の中で教育に対する公的支出の割合が最も低い水準にあった日本。科学技術研究費に充てる割合も、アメリカ・中国に続いて3位であるものの2位の中国の半分以下の金額。今回、日々めまぐるしく変化していく状況の中で、これから必要な知識や技術を探り学び、次へ橋渡しをしていく重要さを感じる機会にもなった。教育や研究はすぐに成果が見えないものだからこそ、積極的に投資をして欲しい、そういう政治家を選びたいなとしみじみ思うのでした。

 

アシタカの葛藤が重なる。

 

f:id:mekabu6256:20200412142655j:plain

最近のニュースを見ているとよく、もののけ姫のシーンが頭をよぎる。

 

もののけ姫のネタバレを含みます。

 

 

 

アシタカが旅立つ前にヒイ様が「西の国で何か不吉なことが起こっているのだよ。」と諭す場面、新型コロナウイルスが最初に確認された中国の地理的位置が`日本から見たときにマッチするからだろうか。いや、そうじゃない。

 

時間をかけてアシタカの身体を蝕んでいくタタリ神の呪いが、ウイルスの拡大具合に似ているからだろうか。アシタカが劇中で感じている怒りや絶望に、この状況下でじわじわと感じる不安に似たものを感じているのかもしれない。

 

アシタカが絶望や怒りを感じた時に、呪いによるスーパーパワーが発揮されて怪物みたいになって行く。最初に矢を放った時、人の首がスパンッと飛んだ時は本人も驚いていたが、それでも自分の力でなんとか呪いを抑えることができていた。しかし、西の国へ旅を続けていくうちに、だんだんとコントロールが効かなくなる。しまいには呪いが可視化されて蛇のように姿を現す。指一本で刀を曲げちゃったり、何十人がかりで開ける扉を片手で押し上げたり。最初は自分でコントロールできているつもりでいても、だんだんと制御が聞かなくなったり、湧き上がってくる感情が抑えられなくなる

 

アシタカが受けた呪いのように、そもそも自然は人間が管理できるものではなく、こうしてウイルスと戦っている時も容赦なく地震を発生させるほど残酷で(そのおかげで寝れずにこのブログを書いている)、一方で自主隔離が要請されている中でも、鳥の声や緑を見て、人混みを避けてその中を歩くだけで生きてるぞー!って実感させてくれる癒しでもある掴めないやつ。

 

人間は、ウイルスを含む自然から免疫を身につけて進化してきた背景があるし、一読させていただいた記事によると、人間が子宮内で子供を育てるために必要な、子宮を形成する遺伝子のひとつはウイルス由来なのだそう。驚き。ウイルスも自然で、私たちもウイルスに生かされてるんだと改めて頷いたのはこの記事。インフルエンザA型の流行に合わせて書かれた記事だが、ウイルスというものについて分かりやすく書かれている。実際できるのは撲滅でなく終息よ。共に生きねばね。

emira-t.jp

乳児の頃にスケジュールを組んでたくさん打った予防接種は、人為的に弱毒化・無毒化・病原体の一部を入れて免疫獲得をするためじゃないか。生まれた時から結構近しい。

 

自然と人間の共生について問うアシタカとモロのシーンでも、

アシタカ「モロ、森と人とが争わずに済む道は無いのか?本当にもう止められないのか?」

モロ「人間どもが集まっている。きゃつらの火がじきにここに届くだろう。」

アシタカ「サンをどうする気だ?あの子も道連れにするつもりか?」

モロ「いかにも人間らしい手前勝手な考えだな。サンは我が一族の娘だ。森と生き、森が死ぬ時は共に滅びる。」

アシタカ「あの子を解き放て!あの子は人間だぞ!」

モロ「黙れ小僧!お前にあの娘の不幸が癒せるのか?森を侵した人間が、我が牙を逃れるために投げてよこした赤子がサンだ!人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ、哀れで醜い、かわいい我が娘だ!お前にサンを救えるか!?」

アシタカ「分からぬ…。だが共に生きることはできる!」

モロ「フハハハ!どうやって生きるのだ?サンと共に人間と戦うと言うのか?」

アシタカ「違う!それでは憎しみを増やすだけだ!

そうよ。共生。

 

 

あとひとつだけ、最近のニュースから頭に過る、もののけ姫の登場人物は、

 

女子供や病人にも仕事を与え、時に村人を失いながらも村に食糧を届けるために職務を全う。残酷な判断を下しながらも、村人から絶大な信頼を得て、神に抗い森を切り開いてまでタタラ場を豊かにようとしたエボシ様。

 

そこまで尽力した彼女がシシ神狩りに失敗をして、最後に残した言葉が「みんな、はじめからやり直しだ。ここをいい村にしよう。」この時にエボシ様が思った「よい村」とはどんな村なのか。また、劇中では「森に光が入り、山犬どもが鎮まれば、ここは豊かな国になる。」と国を語っていた彼女が最後に「村」を口にした意図とは。

 

もののけ姫の主題歌でも、

悲しみと怒りにひそむ  まことの心を知るは

森の精  もののけたちだけ

 

 

さぁ森へ行こう。 (3密は避けてね)