とことこ保育

人生で間違いなく大切な乳幼児期

【保育の振り返り】戦車と飛行機と子どもたち。

 

今日は子どもと一緒にひたすら楽しんだ。6時間だけ12名の子どもと。

 

私が今月から勤める園は、男性保育士の人数が多く今日保育を行った先生は私以外全員男性。性別+保育士と言うことに抵抗もあるし、感じていることがはたして性別の違いから来ているものなのかはっきりとは分からないが、それがとても面白い。

 

お昼ご飯の時にBGMに選んだ曲はマキシマムザホルモン。最終的に子どもたちに「この曲うるさーい!」と言われて、改めて流し始めた曲は星野源の「地獄でなぜわるい」だった。個人的に私もstranger辺りの星野源が好きだ。でも、私だったら絶対保育の場に選ばないチョイス。こういう曲はお腹の底からズンズン音が弾むから、お腹が動いていっぱい食べられるらしい。面白い


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保育士の人数にゆとりがある時は、園庭の遊具を直したり、電動ドリルやペンキでDIYに勤しむ姿も見かける先生たち。一昨日から続く雨天で、室内遊びの傍ら子どもたちと仕上げた作品が圧巻だった。

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子どもたちも大興奮。そして今日は午前中外遊びをたっぷり楽しんだ後、午後はみんなでこの戦車と飛行機に色ぬりをする予定でいた。

 

昼食の時間から子どもたちも先生たちもわくわくしているのが伝わってきて、

「どんな色が合うかな?」「何使って塗ろうか?」

「長袖は脱いで全身でやろ!」

「多少ベタベタになっても大丈夫だよ」

と話が膨らんでいた。が、みんなが楽しそうに午後のアクティビティの話を進める中、一人だけ

 

「ぼくはさ、やらない」

「じーって、ご本読んで見てる」

と心配そうに伝えてくる3歳児 Aくんがいた。聞くと、色鉛筆やクレヨンは大丈夫だが、絵の具や粘土を使った製作を嫌がる姿があり、触れるものの、そのあと頻繁に手を洗ったり、絵の具が洋服に付くと目に涙を貯めて訴える姿もみられるそう。

 

今日はお迎えの時間も普段より早く、それも気になっているのかなぁと思いつつ

「無理にしなくてもいいんだよ。みんながやってるのを見て、その後やるか決めてもいいし」と伝えるとうなずいて応えていた。

 

昼食を終えて、色塗りの時間になった。みんなが靴下を脱いだり、袖をまくったりして準備をする中、

「やっぱりやらない.....。」とつぶやくAくん。

でもその言葉とは裏腹に、観察をしていると、着たい子にオプションとして用意していたビニール袋のスモッグを触ってみたり、準備をしている友だちの姿をじーっと見たり、本当にやりたくないわけではない?と感じるような姿が見えたので

「とりあえず袖まくってみようか」

と促すと、嫌がることなく腕を差し出してくれた。

「じゃあ靴下も」

と伝えると、スッと脱いで指定された場所へきちんと保管。

 

ふでを運ぶときのポイントや注意点などを伝え、「じゃあ始めるぞー!」と先生が声をかけると「先生と一緒に行く.....。」と言いながら、自分からブルーシートのエリアに足を踏み入れて参加し始めた。

 

パパの影響もあり、選手の名前と背番号をほとんど覚えているくらいジャイアンツファンのAくん。絵の具の中にオレンジ色のジャイアンツカラーを見つけると一瞬で目の色が変わった。

「これがいい!」

とオレンジ色を指さすとふでを握って、飛行機のところに向かっていった。そこからは時々「先生、ここにいて」と声をかけてくるものの、オレンジ色以外の色も試して静かに、でも楽しそうに戦車と飛行機の間を行ったり来たりして自分で手の平に絵の具を付けて遊んでいた。聞いていた話と異なる姿にビックリだった。ママがお迎えに来た時も「まだおわってないから」と少し待ってもらうようにお願いするほど集中していた。

 

誰一人Aくんの過去の姿から「この前も.....」とか「もう年少さんだから.....」みたいな声掛けはせずに彼のタイミングを意識して対応をしていたこと、そして保育者も子どももみんな生き生きしているその場にいれたことが嬉しい日になった。先生たちは自分たちが組み立てた戦車と飛行機に子どもたちが色を加えてくれることを喜んでいたし、子どもたちも「これ、先生たちが作ったの!?すげぇー」と驚きながら大きなものに自由に絵の具を使える楽しさを味わっていた。保育士さんの得意と子どもたちの面白そうが相まって、すごく居心地の良い空間だった。


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最初はふでを使っていたこどもたちも、次第にふでを使って手の平に絵の具を塗り、ハンドスタンプ。絵の具を塗った手で子どもたち同士ハイタッチをしてお互いの色を混ぜて新しい色を作ったり、「見てー!」と自分の塗ったところを見せあいっこしてて。そういう姿を見て、あーこういうのいいなぁ。って改めて感じた一日でした。