とことこ保育

人生で間違いなく大切な乳幼児期

無職になったその日に、ダニング・クルーガー。

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はー、終わっちゃった。本日、抱えていたすべての仕事が終了しました。

 

この後は、廃業届を提出/納税管理人の申請/青色申告取りやめ届出書の提出/銀行口座の見直し・整理に奔走します。

 

 

 終わりがあるということ

自分で設定した終わりなのに、この虚無感。日々の生活もベッドに横たわる瞬間があるから頑張れる一方で『終わりを迎える』というその存在が恋しくなるとは。本当にわがままな生き物だと思う。


一番涙がこぼれそうになるのは、温かい言葉やハグだけではなく、子どもたち(特に乳児)に別れるという自覚がない事実に直面した時だ。いくら最後だと伝えてもその意味を理解していない、『バイバーイ!』『ありがと!』と普段と変わらない姿が愛おしくも切ない気持ちにさせる。


今年度もやり切った・できることが増えた・学びが少し深まったかなと自分を自分で労う気持ちが高まる一方、これで大丈夫だったのだろうか・子どもたちはどう思っていたのだろうか・他の保育者からの評価はと、悶々とした気持ちが沸いてくるのもこの時期である。


こういうのを何というのだろうと調べてみると、ダニング・クルーガー効果という言葉に行き着いた。

 

ダニング・クルーガー効果とは

「ダニング=クルーガー効果」

自分を客観的にみることができない人が、自信の容姿や発言、行動、知識、思考について、実際よりもかなり高い評価を行ってしまうという「優越の錯覚」からくるものです。

 

 

 

 

そのため、特にその分野の勉強を始めたての頃は、とりわけ自信を持ちやすくなるのに対して、ある程度の経験を積んでくると、徐々に自信が失われていく…という現象が起こります。

 

これは自身の知識や経験を深めていく過程で、誰しも通る道です。多くの場合、「これは本当なのかな、どうなのかな、言い切っていいものなのか」というモヤモヤ感と対峙しながら、さらに知識や思考を深め、実践を続けていくことになるでしょう。自信が無い、不安な感じは何とも言い難い辛さがあって、自信満々だった頃の方が幸せだったんじゃないか?と思うこともあるでしょう。しかし、先述の通り、知識や思考のレベルを高めようとした上でのモヤモヤ感がある状態は、自身の専門性が高まっている証拠とも言えます。

https://sprint-condition.info/category34/entry406.html

 

勉強したつもりでいて、テスト当日に滅多打ちにされる人のことね。この記事を読んで、保育者となって1~3年目のことを思い出し「あー.....。」となった。

 

そして、自分がやってきたことに対して不安な気持ちが起きることは私自身に向上心があるエビデンスであることが分かり、それがまた更なる高まりにつながり、この言葉と出会えたことに嬉しさが隠せない。

 

 

自分は、これから子どもたちが関わっていく沢山の大人の中の一人でしかない。

小さなきっかけは与えられるかもしれない。でも、子どもたちの中のターニングポイントはこれから何度も訪れ、その度にその子たちが大切だと思うことは毎回更新されていく。成し遂げたその日にめいっぱい自分を労ったら、その後は意識して自分に疑問を持ち、子どもたちが関わっていく沢山の大人の中の一人であり、自分も日々学びをもらっていることを意識する。

 

謙虚ともいうのかな。このマインドって大事。SNSでマウントを取ろうとする人も、保育現場で自分の保育方法を他者を否定してまで貫こうとする人は一度調べてみるといいと思う。

 

『この一年間年長クラスを一人担任できたのだから来年もやりきれるだろう。』ではなく『この一年間年長クラスを一人担任できたけど、子どもたちは違うし、今回卒園した子たちが何をしていたか見てきているから、引き出しを増やして新しいアプローチ方法を探していかなくちゃな。』と。

 

いつまでも見返したいありがとうの形

去年までは継続して更新していたこのブログも、3か月のお休みを経て、つい最近更新を再開した。それまでの間、自分が発信しようと文章を打つ度直面する終わりのない疑問・他者の意見を聞く度にブレる内容の軸に翻弄されて下書きばかりが溜まっていた。

 

それも自分と対峙するための時間だったようだ。このタイミングでよい出会い。ありがたい。

 

そして、今日まで保育士として、ベビーシッターとしてたくさんの子どもたち・ご家族に出会えたことは大きな財産。本当にありがとう。

また捨てられないものがたーくさん増えた。

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レンタルボックスを手掛ける会社が、教育者向けのサービスを展開してくれないかな。毎年いただく手紙や思い出を保管する場所。そんなに大きくなくていい。年度ごとに区分できる小さな引き出しがあって、そこに椅子を一脚置いて。そこに行けばどっぷり思い出に浸かれるようなレンタルボックス

 

そんなサービスがあればぜひご一報を。