とことこ保育

人生で間違いなく大切な乳幼児期

参加したかった!幼児教育・保育の国際比較。

昨日は自主隔離を始めて、初の買い出しに出かけた。久しぶりに行く駅前は終始落ち着かず、以前から変わらない光景に「これで大丈夫なのか」と不安な気持ちが出てくる一方で、見慣れた景色に安心する自分もいてなんだか複雑な気持ちになった。

 

それまでストックがあったマスクも遂に数えられる程に減ったので、手作りマスクも作った。波縫いも等間隔にできない自分から見れば上出来☆

 

 

------------------------------------

幼児教育・保育の国際比較 ー 国際幼児教育・保育従事者調査2018の結果から -

本日は運動と食事以外はパソコンにかじり付いていた。参加したいなぁと思ってできなかったイベントの当日配布資料がウェブサイトに挙げられているのを見つけたからだ。私が聴講したかったイベントはこちら

 

 

f:id:mekabu6256:20200331165955j:plain

 

 その中で、第一部 基調講演「世界の幼児教育・保育政策の潮流と本調査の視点」
  Yuri Obara BELFALI (OECD教育・スキル局 幼児期・学校課長)でのプレゼン資料を拝見。今日は特にOECD加盟国の保育従事者のアンケート結果をまとめた「国際幼児教育・保育従事者調査結果2018」のセクションを中心に読んだので、その中から掻い摘んでみる。

 

【注意】

※公開されている当日資料を基に個人が推考したものです。パネラーの方々が発表された内容に沿ったものではありせん。ご了承下さいませ。

※表中に出てくる【ISCED 02】は、国際標準教育分類(International Standard Classification of Education)というユネスコが策定している分類名で、3歳児以上を対象にした就学前教育を指します。

 

社会情緒的発達と読み書き・数的発達の実践は?

f:id:mekabu6256:20200331170617j:plain

https://www.nier.go.jp/youji_kyouiku_kenkyuu_center/symposium/sympo_r01/pdf/20200220_belfali.pdf

 

参加国全体で、読み書き・数的発達より社会情緒的発達を促す実践を重要とする保育者が多い一方で、その内容には各国で違いが見られた。

 

就学前教育施設の保育者の回答を見てみると、トルコは2つの発達実践とも高い確率で重視する結果が見られ、双方の間に大きな差はなかった。日本・ノルウェーアイスランドの保育者は、社会情緒的発達を重視する保育者の割合が多く約30%以上の差が見られた。ドイツ・ノルウェーイスラエルは、3歳以上の子どもが対象の施設と3歳未満児が対象の施設の保育者の比較結果もあり、イスラエルは3歳児前後で数的な発達を促す実践と社会情緒的発達を促す実践の認識に変化が見られた。3歳児以上の保育施設で働く保育者は、より数的な発達を重視する結果であった。また、日本・韓国は他国に比べ、社会情緒的発達を促す実践が「非常に重要」と回答する保育者の割合はやや低めであった。

 

社会情緒的発達を促す実践は「子供たちが互いに助け合うように促す」、数的発達は「数遊びをする」だけではないので、他にも例が挙げられていたのか、どのような文章でアンケートが取られたのかは分かりかねるが、各国ともに保育者の間で認識の違いがあったことは面白い結果だなと感じた。特に日本とノルウェーの保育者が2つの発達実践について「非常に重要」だと答えた割合は類似しており、北欧幼児教育の例としても名前を見かけることの多いノルウェーも、現場保育者の認識はその幼児教育に対する外からの印象とは異なるのか。

 

保育者は、社会からよりも子供たち・保護者からより評価されていると感じる?

f:id:mekabu6256:20200331180234j:plain

https://www.nier.go.jp/youji_kyouiku_kenkyuu_center/symposium/sympo_r01/pdf/20200220_belfali.pdf

 

 この結果については、去年10月にメディアでも取り上げられたので目にした方は多いと思う。

www.nikkei.com

 

社会から・子供から・保護者から評価されているかのアンケートで「当てはまる・非常に当てはまる」と回答した保育者の割合が最も低かったのは日本。他国は軒並み80%以上の保育者が、子供から・保護者から評価をされているという結果が出ている。社会から評価されているかの質問には、イスラエルを除く各国とも50%を下回る結果となった。

 3歳児以上の保育者と、3歳未満の保育者を比較可能な3か国(ドイツ・ノルウェーイスラエル)で比べてみると、3歳未満児と過ごすドイツ・ノルウェーの保育者の方が3歳児以上児と過ごす保育者に比べ、社会から評価されているという印象を持つ割合が高い結果となった。3者からとも評価が高いと感じるイスラエル保育者の労働環境や保育環境、気になるなぁ。この点についてはイスラエルに限らず、各国の教育システム・文化的背景・国の経済状況等々.....様々なものが影響しているから一筋縄ではいかないが、また時間のある時に調べよう。うん。

 

はー。面白かった。引き続き皆さんも体調に気を付けて。